ナビゲーター 本橋卓卓卓

 毎度おなじみ趣味趣味ラジオのお時間がやって参りました。少しの間ですけどね、私本橋卓卓卓の気ままなおしゃべり書き起こしにおつきあい頂く30分のプログラムです。え? 読むのに30分もかからない? それは良かった! あなた今日ツイてますよ! ラッキーカラーはとうめいです。さて、私こと本橋卓卓卓といたしましては、数年前に思い立って、これまで自分の脳みその中にinputしまくって溜めこんできた事柄を表現outputしようと試みているんですよ。いわゆるマイブームというやつですね。いわゆるといっても、マイブームって言葉はみうらじゅんさんの制定した言語ですかね、ほんとはいわゆるとか言っちゃいけない。でも言っちゃう。なんでしょうね、このテイタラクぶり。私の。2019年の5月でこんど43歳になるんですけどね、私。40も過ぎると、ハートのハードディスクもたっぷり一杯に溢れそうになってきているなと年々感じていましてね。もうそろそろ限界だな、と思って、ついに思い立って、それからこの2年間、表現outputするタイミングがあれば積極的にoutputすることにしようと努めているんですね。もとより「知識溜め込み型」を自認していまして、これまでなんども溜め込みすぎていることに不安な気持ちになっていたのですが、自分のことゆえ、不安かどうかもわからなく始末だったんですね。
 それで結果としては、積極的にoutputし始めたら脳内フォルダーも少しずつファイル圧縮整理、ゴミ箱へのドラックもはかどるようになったようでして。脳みそという名のハードディスクの空き容量もだいぶ余裕ができてきて、おかげで、output作業がはかどればはかどるほど、近年滞りがちであったinput作業もむしろスイスイはかどるようになってきた。「inputがはかどりすぎちゃったら、元の木阿弥じゃないの!」と思われるかもしれないけれど、いまはoutputがほどよく機能しているので、いままでのように仕分けせずにハードディスクに溜め込み放題だった駄inputスキルも改良され、不要ファイルは即ゴミ箱へ放り込むようになったし、仕分けにもだんだん慣れてきたら、inputする前に不要な情報はお払い箱へと判断するスキルが徐々についてきたので、ゴミ箱へのドラック機会も減ってきてなんだかエコロジーでしょ! と、maa… エコはともかく、inとoutの循環が巡ってるcycleがグルングルン回ってきた気がして、なんだか調子がよい。という気がするわけです。
そんな気分なので、今日の1曲は、当時は「ポストコルトレーン」とか、ハービーハンコックやなんかと一緒にざっくり括られて「新主流派」とか言われていたというサックスマン=Joe Hendersonの’64年のわりと地味な、(というのも、同年おなじBlue Noteレーベルに吹き込んだ「Inner Urge」のほうがワンホーンだし、そして”Isotope”という彼の代表曲のひとつであるオリジナルチューンが収録されていたり、”Night and day”の名解釈だったりナンなり…の理由から「In ’n Out」は影に追いやられている…、というのがプレイヤー寄りのジャズ好き界隈での本盤の評価、いやでも、レコードをスピンする方面のジャズ愛好家からしたら名手ケニードーハム入りの2管フロントのこっちのほうが良いという意見もあるし、maa…どっちも最高なんですけどね、結局‼︎)もとい、地味だけど傑作なクインテット作「In ’n Out」からB面2曲目「Short story」をお送りいたします。作曲はくだんのケニードーハム。yeah…この人はハードバップらしさ全開の良いメロディ書くんだ。ドラムスはコルトレーン・クインテットでおなじみエルヴィンジョーンズ。ピアノも同じくコルトレーン・バンドからマッコイタイナー。こういった人選からみてみても、当時Blue Noteがポスト・コルトレーンとしてジョーヘンダーソンを売り出したかったのかなァ、なんて思ってしまうんですけどね、はいそれではまた次の放送まで、inとoutに勤しみます。